龍昌寺
曹洞宗の寺院。『新編会津風土記』には「何頃ノ開基ニカ詳ナラス、慶長二年仁昌ト云僧住ス、正保四年天寧寺十三世八高ヲ請テ開山トス、本村弥陀客殿ニ安ス」とある。慶長二年(1597)年に仁昌という僧が住むようになり、50年後の正保四年(1647)に八高善暁が開山したというものである。伝説としては貞享元年(1684)、八高善暁が開山し、本堂は寛延元年(1748)に建立した。本尊は初め地蔵尊であったが、のちに阿弥陀如来となったというものもある。
町指定の重要文化財にもなっている本尊の木造阿弥陀如来座像は伝承によれば名入村の村長だった坂内宮内が鎌倉からこの寺に奉持したとされるもので、曹洞宗の寺院の本尊としては珍しく、かつてこの寺院が別の宗派に属していた可能性が指摘されている。
<三島町史出版委員会『三島町史』、三島町歴史文化基本構想推進委員会『三島町史料集成第一巻』より>