堂の前の観世音(観音様)


堂の前の観世音_R

 観音堂の隣、少し奥まった場所に石像が座している。右手を顔の脇に寄せ、少し首をかしげたような姿(半跏思惟)である。頭部が少し欠けている。半跏思惟で観音と呼ばれる仏像は「如意輪観音」だが、如意輪観音が持っている宝珠や宝輪をこの像は持っていない。

 半跏思惟の像を彫った供養塔が、墓地などにいくつか見られることからも、この像を彫ることが一時期流行したのではないかと思われる。

<奥会津書房『三島町散歩』より>