湯殿山、飯豊山
石坂の道を進んでゆくと右手にいくつもの大岩が切り立つ場所にさしかかる。高さ2メートル以上はあると思われる岩肌に「湯殿山 飯豊山」と大きく並んで彫られている。建立時期は不明。
江戸時代に旅の行者が当時の名主の許可を得て彫ったと伝えられている。
梯子を架け、不安定な足場で岩を刻んだ情景を想像し圧倒される。
かつてこの石坂は下にある今では「早戸温泉つるの湯」という施設がある場所へと続く道であった。この供養塔を彫った行者も湯治のためここに逗留したと云われている。
<奥会津書房『三島町散歩』より>