アガリアゲの地蔵堂
大石田集落の入口に木造の堂があり、石の地蔵が祀られている。子供の守り神であるばかりでなく、村の出入り口にある守護神として親しまれ、信仰されている。正月、小正月、節句には必ず参拝する。1月14日の団子さしの日には、各家の女や子供が団子をさしたミズキの枝を供え、他の団子をお護符にいただいてくる。
ある古老は、出かける時に必ずこの地蔵の前で一礼し「行ってきます、守ってくんつぇよ」と言い、帰ってくると「無事行ってきました、ありがとうございました」と一礼する。そうせずには心が落ち着かないという。
毎年1月に女性だけで地蔵講を行う。掛け軸に団子と豆を供え、御護符にいただく。
堂の両脇に4基の供養塔がある。
・庚申供養塔・奉造立念仏供養・巳待供養塔・無縁霊供養塔
<奥会津書房『三島町散歩』より>