庚申講
10年前まで一部の集落で行なわれていた(※平成16年に聞き書き)。本尊は青面金剛。現在は青面金剛が描かれた掛け軸が某家に保管されている。
庚申(かのえさる)の年に宿となった家に集い、夕食を供にし、住職と念仏を唱えた。三島町内では、大石田と高清水地区だけに近年までこの講が残されていた。
庚申はもとは道教で、祭神を猿田彦としているが、後に仏教で青面金剛を本尊として祀った。庚申講は60日ごとに来る庚申(かのえさる)の夜、宿になった家に男たちが集まる。寝ると腹の中から三戸(さんし)の虫が抜け出して天に昇り、罪過を告げて命を奪われると云われ、かつては夜を徹して行われた。
<奥会津書房『三島町散歩』より>