大石田のおなかナシ 美坂高原から大林ふるさとの山へ通じる林道の脇、山道を下ったところ(樫尾)にある古木。野生ナシの一種で春に白い花を咲かせる。町指定の重要文化財(天然記念物)に指定されている。 かつて大石田地区の人々は山仕事の一服に、この木の下に腰をおろし、落ちている実を食べていた。甘酸っぱい実がのどをうるおしてくれたという。 「この木は誰のものでもない、みんなで仲良く食べようなあ」という意味でいつしか「おなかナシ」と呼ぶようになったと云われている。 <奥会津書房『三島町散歩』より> ← 前の記事 一覧 次の記事 →