三島の民話 笑い話
笑い話
かずのこ
昔むかし あったぁど
あっとごで「亀」ていうムコもらったど。そのムコはバカに数の子好きだっけどんじゃがら祝言の晩、膳さついだ「数の子」旨くてこでぇらんにゃくて夜中しのんで流しさ行ってなぁ 戸棚探したら「瓶っこ」の数の子めっけだど
「やあ うれしや」ど食ったど。元々ぬる~いムコだがらな、よっぱら食いだぐなって瓶ん中さ首玉までつっこんで イヤハヤよっぱら食ったど。したら、瓶がら首玉脱げなぐなって大弱りだ。瓶かぶったまま便所のどごで隠っちぇでいだど。ほうだごと知んねぇ仲人親便所さ入ったど°尻ふく紙ねくて便所がら出てくっと、石拾って拭うどポ~ンほうろぎ投げだど°したらば亀がかぶってだ瓶さ当だって「ザグッ」と割れで亀が顔出したど
「何で此処に居んだ?」「数の子食ってこのざまだ。しなだは?」「おれは紙無くて困ってだ」「ハハ~ン石でケツのごいやったな」「このごどお互いに内緒だぞ」
「あ~よがぁべぇ」ちゅうわげで明日の祝いの席さついだど。今日もにぎやがになって仲人親うたったど。
「鶴は千年~亀は万年~~」
良い声でうたったら急にムコの亀が立って
「何~~っ こも石でケツのごってぇ~亀さぶっつげだ~」どってはやしたど。
トンテンカンテン トンカラリン さげだ