三島の民話 ケンカ仲裁
ケンカ仲裁
あったどぉ。覚えの悪いムスコいだど。そのムスコ村ん中歩いでだら犬がけんかしてだど。そのけんか大人が棒でぶっちめながら
「このぉ畜生このぉ畜生」どってはだぎはだぎおっぱらってんだど。「ハハ~けんかしてだら畜生って言うだな」そう思って行ぐど、男ど男けんかしてんだど。
「あっけんかだ。止めんなんねぇな」いぎなりけんかの中さ入っと「こん畜生 こん畜生」仲裁したど。したが大人が畜生よばわれしたがら、そのムスコどごぶんなぐったど。「あ~痛ぇぶんなぐらっちゃ」泣いで母ちゃんさ言ったど。
「けんか止めっ時は、ああ~おおごどだなし、って止めるもんだぞ」母ちゃん言ったど。
今度ぁベェゴどベェゴけんかしてだど。ツノ突きあわせでだ そごで「ああ~おおごどだなし おおごどだなし」ってベェゴの仲裁したど。「モ~~~~ッ」どってぇ けっぽらっちぇひでぇケガしたど
トンテンカンテン トンカラリン さげだ