大谷地区を探検!
三島小学校の3年生が町の各地区を学習する「地区探検」、今月17日は大谷地区を探検してきました。前日は大きな台風で強い風雨でしたが、17日はまさに「台風一過」な快晴でした。
この日、案内人をしていただいたのは五十嵐富一(いがらしよしいち)さん。子どもたちがバスを降りて、まずは皆でご挨拶。
最初に訪ねたのは稲荷神社。最近まで初午の日に「ワラダころばし」といって養蚕に使用するワラダを石段の上から転がし、鳥居をくぐれば今年は豊作、といった年中行事がおこなわれていたそうです。
富一さんがワラダを手に、子どもたちに説明します。初午の日は豪雪の奥会津ですから大変な雪。実際、雪の上でワラダを転がすとなかなか鳥居をくぐらず、意外に難しいのだとか。
次に訪れたのは春日神社です。秋のお祭りにはお餅を供え、境内にある小社にもお餅を何等分かにして大谷の方たちがお供えするそうです。
坂道を登り次は源道寺跡、徳一大師の弟子である源道がここに大同4年(809年)にお寺を建立したとの伝承がある場所です。
近くには、石碑群があり、富一さんがひとつひとつ解説してくれました。
お地蔵様
青面金剛像(庚申供養塔)一番下段には「見ざる聞かざる言わざる」の三猿も描かれています。
かつて、この道が街道であったことを示す追分石、右に行くと砂子原(現柳津町)たか田(現会津美里町)や左に行くとやないづ(現柳津町)、ばんげ(現会津坂下町)と書いてあります。富一さんが子どもたちにもわかりやすいよう、画用紙に碑文を書いてくださいました。
今回は時間もあまりなかったので、他はバス内から旧郷頭の家や名主の家、大谷の多くの家の檀那寺である円福寺などをひとつひとつ丁寧に富一さんに説明いただきながら、本日最後に見学するドウロクジン(双体道祖神)の碑の前に到着。
双体道祖神は県内でもチラホラ見かけますが、男女の悲恋とともに語られるのがこの大谷のドウロクジンです。娘と別れざるを得なかった若者が彼女と己の姿を双体の神に託して彫ったものだと云われているそうです。
次回の地区探検は滝谷。子どもたちは次回どういったものに巡り合うのでしょうか。